東京コンサルタンツ株式会社
1. 駒見(こまみ)大橋
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事業主体:長野県駒ヶ根市役所
所在地 :長野県駒ヶ根市下平~東伊那地先
概要:中央アルプス,2つの南アルプスに囲まれた駒ヶ根市のシンボルとしての機能を求められた橋梁である。
信州大学・吉田名誉教授にアドバイスを受け,上部構造に下路式鋼ローゼ橋を採用した。
走行時の開放感,冬期の落雪・落氷に配慮して,この規模では類例のない上横鋼なしのアーチリブ独立構造とした。
CG,フォトモンタージュおよびCGアニメーションを駆使して,静的・動的景観を計画した。
2 . 楡原(にらはら)橋
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事業主体:国交省北陸地整富山河川国道事務所
所在地 :富山県婦負郡細入村楡原地先
概要:猪谷楡原道路において,神通川第二ダム湛水区間,一般国道41号およびJR高山本線を跨ぐ上路鋼アーチ橋(楡原橋)である。
アーチリブ形式は経済性,施工性および景観の面から箱形を採用した。
床版には,鋼・コンクリート合成床版を採用した。
3. 城山(しろやま)高架橋
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事業主体:国交省関東地整相武国道事務所
所在地 :神奈川県相模原市小倉地先
概要:さがみ縦貫道路(圏央道)城山ICにおいて,急峻な自然斜面,一級河川,広域道路を跨ぎ,曲線半径(最小60m)が小さいランプが近接して併走する4つのランプ橋である。
上部構造には,連続PCラーメン箱桁橋(最大226m)を採用した。
橋脚高(19~43m)が大きく異なることから,地震時慣性力の均等化に努めて支承条件を計画した。
4. 玉手(たまで)一般部高架橋
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事業主体:国交省近畿地整奈良国道事務所
所在地 :奈良県御所市玉手地先
概要:高規格幹線道路の京奈和自動車道大和御所道路において,市道,溜池を跨ぎ県道と平面交差する高架橋である。
連続合成鋼少数鈑桁橋と連続PC中空床版橋が連なる橋梁とした。
PC中空床版橋は桁高制限と交差点の隅切りにより大きなバチを有することを踏まえて計画した。
5.河内川(こうちがわ)ダム9号橋
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事業主体:福井県河内川ダム建設事務所
所在地 :福井県遠敷郡上中町熊川地先
概要:河内川ダム建設に伴い,付け替える県道河内熊川線において,河内川と現況の河内熊川線を渡河し,河内川ダム下流の山間狭窄部に架かる上路式鋼ローゼ橋の橋梁である。
崖錐斜面に設置するので,橋台とアーチ拱台を斜材で剛結し,深礎に作用する土圧を分散させる構造とした。
6. 勝山(かつやま)橋
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事業主体:福井県勝山事務所
所在地 :勝山市遅羽町千代田地先
概要:勝山市を代表する橋梁となるので,シンボル性および景観に配慮して上部構造に下路式鋼ローゼ橋を採用し,景観および落雪防止への配慮から,上横構をなくす形式とした。
景観から主桁,補剛桁およびブラケットの継手は現場溶接とした。
路面には,融雪装置として蓄熱材を配し,舗装はSFRCを採用した。
また,橋脚柱に自然石の化粧を施した。
その他:土木学会デザイン賞受賞(2006年)
デザインおよび上部付帯構造の対応
①高欄は横桟方式とし,笠木と手摺りにWPC加工の杉(地場産)を使用
②路上施設帯に木製のベンチを設置
③歩道には大版の自然石を敷設
④橋梁上のデッドスペースに,シンボル照明を持つ大型の親柱を設置
⑤鋼床版部の路面凍結を緩和するために,福井県雪対策センターが開発した蓄熱材格納舗装を国内で初めて採用
⑥路面凍結を遅延させるために,パラフィン系の蓄熱材の気化熱を利用
⑦蓄熱材を封入した角管をデッキプレート上に固定し,SFRC舗装を敷設